ペキンの話
飼っている亀(ペキン)が冬眠から目覚めてから
毎日冷凍赤虫のブロックを4つあげている。
水槽を見るとなんだか
小学6年生の夏休みに学校の大掃除に家族の予定で行けなかったのを思い出す。
夏休み中に呼び出されて「大掃除をしてもらう。しかし掃除は終わってしまったから代わりに、魚達にエサをあげてほしい。」
赤虫のブロックをお皿に移して
お水を入れて混ぜるとほぐれてくる。
バラバラになった赤虫を
水槽にまんべんなく入れるよう教わった。
小さい魚が一本の赤虫をちゅるちゅると
ボロネーゼをすするように食べる。
なんかかわいい。
あの頃の夏は今よりもあつかった気がする。
ペキンを飼う前は
おうちにも水槽があって熱帯魚が
98匹もいた。
色とりどりの魚達が泳ぐと
水槽がカラフルに光って輝かしかった。
中には水槽の苔を食べてくれる魚
サメの赤ちゃん
など色んな種類の魚がいた。
ある日父が亀を連れてきた
「名前をつけていいよ」というので
当時の北京オリンピックから「ペキン」と名付けた。母は「ガメラ」と呼んでる。
ペキンを飼って同じ水槽に入れたんだ。
ペキンはゆーっくりと回転しながら
98匹の魚の群れの中に飛び込み
軽く自己紹介をして仲良くなってた。
さすがだ。
なんか嬉しかった。
トイレの中にある水槽は
トイレを賑やかにさせた。
トイレってこんなに楽しかったっけ。
トイレトイレ。
トイレに入る度に
魚を見ながら「かわいいなぁ〜」と
眺めていたのだが
見るたびに数が減っている気がした。
後ろの方に隠れてるだけだろうと
思ってまた何日かして経って見てみると
また数が減っている。
そんなことあるかいなと思ったけど
よく見てみたら
ペキンが魚をパクパク食べていた。
パクパクパクパク。
パクパクパクパク。
ペキン!!
そして今はペキンだけしかいない
亀には広い水槽。
3LDK
ブロックはお皿に移して溶かさずに
そのままちゃぽんと入れると
首を伸ばしてまるごとパクッと食べてしまう
巨大ウツボですかと言わんばかりの勢いでね
たまに噛んだまま
振り回して赤虫を溶かす。
凶暴すぎる。
亀って魚食べるのね...。
そして今日も赤虫を4つあげる。
ちなみに次の北京オリンピックは2022年
亀は万年
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