夏の記憶
夏の暑さで今までの夏の記憶が蘇ってくる
気温を手がかりに今まで忘れてたみたいに
イワシの大群みたいに
夏は色々思い出してしまうし
特に街には思い出が溢れてる
乗り換えでいつも使うこの駅では
いつかの夏に
友達同士が手を繋いでいて
そこで付き合ってるのを知った
いくつもの思い出が
消える事なくこの場所を通る度に
大きいのや小さい泡みたいなものが
地面から浮かんでくる
それに触れないこともできるけれど
夏になると触れたくなる時がある
あんまり思い出したくないことも
今ならちょっと触れられる気がする
あの時考えていたことを知りたくて
忘れてしまいそうなものと忘れてしまった
自分をもっと知りたくて
思いにふけて黄昏たい欲なのかもしれない
向かいの並走する電車に座るおじさんと
目が合った
あの人にはあの人の夏がある
俺には俺の夏がある
クールビズ
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