報告の巻
バイトを終えて
家までの道を歩いてる時
携帯を開き
学校のサイトにアクセスした手は
震えていた
そういえば
その日は大学の卒業発表の日だった
大学に確認しに行かずとも
携帯から
卒業したか否かが確認できるように
なっているのだ
いざ結果が目の前にあると
怖くなる
あっちからお知らせしてくれる
わけでもなく
自らサイトにアクセスし
特定のページを開き確認しなければならない
自分の意思で
確認しに行かないといけない
わかってはいるが
緊張する
見たいが見たくない
ちくしょう
身体が思ったように動かねえ
告白したあとの
返事のような怖さ
卒業か否かが
書かれたページまで
アクセスして
携帯を伏せた
同時に大学生活の記憶が
押し寄せてきた
部室でスマブラに明け暮れた日々
憧れの先輩に奢ってもらった中華
朝まで呑んでサボった授業
死ぬ気で書いた卒論
何もかもが刺激的で
登校中クリープハイプを死ぬほど聴いてた
あの頃から
いつの間にか学校の景色さえも
見慣れてしまった今まで
長い期間を振り返ると
尊い時間だったことに改めて気付く
変われなかった自分も
変わりたいと思った自分も
変えることができた自分も
小中高に比べると
一番多かった期間だった気がする
恐る恐る
携帯を表にした後
ファリミーマートで
祝いにミルクティーを買って帰った
大学生活、
最高で最悪で何にも変えがたい
素敵な時間だった
通わせてくれた親に感謝です
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