ケバブ
扇風機の風で揺れる
壁に貼り付けた紙を見てる
そんなにイソギンチャクみたいに
揺れなくても
ここは海じゃないんだから
さ！
今もまさに歳をとってるってのが
やばい
やばいっておじじになっても
言うのかな
俺もいずれおじじになるのか
今日ケバブ食べてたら
横でおじいちゃんが座って
ケバブ食べ始めて
おじいちゃんもケバブ食べるんだ
っていう驚きと
逆にケバブは若者の食べ物みたいな
固定概念があったことに気づかされた
そしてそれと同時に
すごく当たり前ではあるんだけど
このおじいちゃんにも
昔めっちゃ若かった時期があったんだって
考えた
このおじいちゃんにも
20代の青春があったのかと思うと
なんか老人ってだけではなくて
一人の若者としても見えてきたし
普段から自分がどれだけ
おじいちゃん、おばあちゃんを
おじいちゃん、おばあちゃん
フィルターで
見てしまってるのかがわかった
そのフィルターが外れた瞬間であったし
ケバブがほんと美味しかったって話
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